热度 1
天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らずと言えり
されば 天より人を生ずるには、万人は万人 皆 同じ位にして、生れながら貴賎上下の差別なく
万物の霊たる身と心の働きをもって 天地の間にある よろずの物を資り、もって衣食住の用を達し
自由自在、互いに人の妨げをなさずして 各々安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり
されども 今広く この人間世界を見渡すに、かしこき人あり おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて
その有様 雲と泥との相違あるに似たるは何ぞや
その次第 甚だ明らかなり
実語教に、人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なりとあり
されば、賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由って 出来るものなり
学問とは、ただむつかしき字を知り、解し難き古文を読み、和歌を楽しみ、詩を作るなど、世上に実のなき文学を言うにあらず。
今 かかる実なき学問は先ず次にし、専ら勤むべきは 人間普通日用に近き実学なり。
学問するには分限を知ること肝要なり。
人の天然生まれ附きは、繋がれず縛られず、一人前の男は男、一人前の女は女にて、自由自在なる者なれども
ただ自由自在のみ唱えて 分限を知らざれば 我尽放蕩に陥ること多し。
即ちその分限とは、天の道理に基づき 人の情に従い、他人の妨げをなさずして我一身の自由を達することなり。
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